2011年08月03日

夏の庭、心の庭(その2)

もう、8月!

その前に、先月末に行われた、素敵なイベントのご報告を。
* * * * *

出番を待つジョン。

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せきがはら人間村フォーラム「こどもの日」、今年のテーマは、
『みんなでつくるおばけの世界〜おんがくにのせて〜』。
前回の記事は、そのプレイベントでした。)

しみじみ、素晴らしい日となりました…!

音楽と、物語と、造形と。すべてが、等しく大切な時間。
願ったことは、関ヶ原のこども達と、関ヶ原のスタッフの皆さんが
完全に叶えてくれました。

本当に、ほんとうにありがとう。

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  ふかいふかい海の底、3000年を生きる巨魚ジョンは、
  今はいない仲間たちを思い、ふかいふかいため息をつく。
  物語のはじまり。

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  僕ら、おばけ。暗闇のなかで、ジョンのため息に心うたれた。
  ジョンに会いにいきたいけれど、僕らおばけだから、
  驚かせるのは得意でも、楽しませるのは苦手なんだ。

  こどもたち、手伝ってくれるかい?


さあ、ジョンに楽しんでもらうために、おばけを変身させよう!

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好きな材料、どんどん使ってね。

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制作中のBGMは、もちろんライブ。
フルートとの共演もたっぷり。

この後、暗闇のパネルは、大きな海のパネルへ転換。
(これは実に、関ヶ原スタッフのアイデアと技術の賜物!
 5mのパネルが、立体的に10mへと展開していく。
 あの「動き」は、本当にもう、たまらなかったなあ☆)

子ども達が作った美しいおばけたちが、ジョンを囲みます。
よかったね、ジョン。

そして始まる音楽会。ジョンのための、音楽会。

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共演はフルーティスト丹下聡子さん。
メシアン、この日も素晴らしかった!
彼女との共演には、いつも不思議な星を感じます。
本当に、ありがとう。

そして、私は「おはなしばあば」に育てられました。
ずっと、いつか一緒に活動しようと、心に決めていました。
アーティストとして、あなたを尊敬しています。
本当に、ありがとう。

最っ高!な仲間たち、関ヶ原製作所の皆さん。
皆さんには、いつも、感動させられてばかりです。
進むべき美しい未来を、皆さんが、確かに作っている。
その実感。
臨場させて頂けることに、心から感謝しています。
本当に、ありがとう。

さらに、関ヶ原のこども達!
みんなと一緒に遊べて、ものすごく楽しかったです。
これからも、一緒に遊ぼうね。
素晴らしい魔法の力をみせてくれて、本当に、ありがとう。

* * * * *

  色とりどりのおばけたちと、にぎやかな音楽は、
  遠い海から、優しい魚の花子を呼び寄せ、
  ジョンは、3000年の孤独から解放されました。

  よかったね、ジョン。











posted by K10 at 01:14| 関ヶ原

2011年08月17日

友よ

ものすごく久しぶりに、ポテトサラダを作ろうとして、
思い出した友のレシピ。

「ほんの少し、メイプルシロップを入れると、
 酸味が和らいで優しい味になる。」

これは直接きいたのではなくて、共通の友から聞いた秘伝(笑)。
友のポテトサラダが、あんまり美味しくて茫然としていたら、
一緒にいた、その友の友が教えてくれたのだった。

もう、10年以上も前の話。

で、久しぶりに、自分でポテトサラダを作ろうとして、
メイプルシロップを入れようと思ったけど、ない。
じゃあ代わりにと、蜂蜜をほんのぽっちり入れてみたら、

…全然、ちがーう。

「ちがーう。」と思った瞬間、この10年の間に、しかも割合と最近、
私はどうも、おんなじ間違いをやった気がするぞの、デジャブ。
ううむ。


今、彼方こなたを鳥のように、蜜蜂のように飛び回っている友よ。
あるいは、地下水脈を通じ思いがけない所に湧きいずる、泉の女。
電話線越しでも、その清冽な印象が伝わる。

会える日を、心待ちにしています。


* * *

もう、何年ぶりだかよくわからない、K氏との再会。
学生時代、本当によく遊んだ仲間。
卒業後も2回くらい会っていると思うし、葉書や手紙でたまに連絡を
取り合ってはいたけれど、

倫敦やら東京やら、ふらふらと居の定まらなかった私、
そんな私の4倍くらい移動していた彼、

もう、いつどこで会ったんだか、会った時じぶんがどこにいたのやら、
もう、さっぱりわからんちん。
で、もう思い出せなくてもいいっか、と笑い合う。

猛スピードで流離し続けた彼も、着地点を決めたという。

いいね。
焦点が、きれいに定まってる感じだね。

かつて絵本作家を目指した彼は、別の天職を見つけた。
けれど、むかし彼が描いた絵に満ちていた、
「いつも星を見上げている」ような感覚。
それは今の仕事になって、一層きらきらと、一層多くの人々に、
伝わっていくようだった。

また会おう。

* * *


夏だなあ。


(…なんて、のんびり日記っぽいですねえ。
 尻尾はボウボウ燃えております、あははは。)














posted by K10 at 00:39| 日記

2011年08月28日

スベテウタ

関ケ原、夏の終わりを告げるひぐらし。
その歌が、これほど美しいものだとは知らなかった。
なんども前を通りながら詣でられずにいた神社の鳥居を、
はじめてくぐった。

縁とはしみじみ不思議なもの。
少し離れて届く夏祭りの音に、人々との出会いを思う。
神様に手を合わせるのと、浮かぶたくさんの笑顔に手を
合わせるのと、それはおんなじことだった。


音楽の中心、心臓、魂とは、歌に他ならない。
それが、学んだすべてだったのだ。


すべて、うた。
スベテウタ、と、呪文のように繰り返す。

あ、リトルネロ…。


輪が、空へと広がっていく。









posted by K10 at 00:37| 関ヶ原
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